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研究ノートa7:二教裏と五教の共通点

 合気道技法の抑え技の第一教から五教は、それぞれに表裏の区別があり、多彩ですが、よくみてゆくと、同じ形態の技があります。
 二教裏と五教です。

二教裏五教

   ふたつは違った目的をもった技ですので、合気道を稽古している我々も、お互いに関連があるとは気づきにくいのですが、力を加える方向が違うだけで、相手の腕を「S」の字状に曲げる構造はそっくりです。
 二教裏は、相手の手首の操作を通して相手の全身を制する技であり、五教は、握りを開かせて、その握っていた短刀などを取り上げる技であり、それぞれ設定されている目的が違いますが、共通性の難所があります。
 どちらも、相手の肘を曲げさせなければならない、というところです。
 稽古のなかでは、取られた腕をまっすぐに伸ばして硬直させて抵抗する局面がよく見られます。
 従来からこの難所は認識されており、いくつかの解決策が流布しております。
 二教裏の場合は、直接肘に手をかけて曲げさせるか、あるいは曲げさせるということにとらわれないで、まっすぐに硬直した腕をそのままに、「腕拉ぎ」に変化してしまうという解決策です。
 五教も、曲がらない腕はそのままに押さえてしまい、握っている拳は足で潰して、短刀をはじいてしまう、などの方法です。
 以上の解決法は現実的であり、これから述べますように、当会で研究した曲げ方がありますが、技法の及ばない局面はかならずありますので、充分研究すべき方法と思います。

 さて、当会の工夫ですが、とても単純です。
 自分の腕を<かいな返し>に使い、曲げたい相手の腕も<かいな返し>に導くというものです。
 特に五教では、相手の肘に手をかけ、曲げたい方向にひっぱるという方法は相手の抵抗にあいやすく、よほど力があってもうまくいかないようです。それよりも、相手が曲げられまいとして伸ばしている方向に、さらに伸ばしてやる、しかも、肘を境に、上腕と前腕が逆方向ゆくゆるやかな回転を与えてやるのが効果的です。そうすると、相手の肘は曲げれまいと抵抗しているのに、曲がり始めます。
 二教裏も少し状況は異なりますが、同じ考え方で解決することができます。
 このゆるやかな回転を与える技法として、自分の腕を<かいな返し>に使うということです。(「技法としての<かいな返し>」の項を参照してください)

   最後に。
 
五教以外五教
 五教の手首のとり方は他の押さえ技のとり方と違います。もともと<かいな返し>をかけやすいとり方なのです。 「当会の工夫」などと記しましたが、そしてまさに工夫してたどりついたのですが、当会が失伝していただけで、先人はもともとこのように運用していたのかも知れないと、想像いたします。先人にとっては、とりたてて言うほどのないことであったのかもしれません。そういう手首のとり方をしているのですから。


平成21年7月5日


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